11/5 通常練習

この日は前回10/29の練習でやり残したマニュロ部分から練習を開始しました。ネタバレになりますので詳しくここに書けませんが、物語もほぼ方向性が確立され、後はどう結末がつくのかという場面です。後半は最初に戻ってヌムの部分をもう一度丹念にさらいました。次回の練習では、一度通してみる予定で、全体の演奏時間の確認と、各場面の時間的配分の確認を行います。

パンドウォ兄弟とクロウォ兄弟の誕生については「オーセンティック」な物語とは異なっていますが、ここではスミヤントさんの創作が見られます。どこがどう違うのか(そこまでわかるのはコアなお客様かな…)は当日のお楽しみに。それはそうと、私はいつも、ビスモ(前作の主人公デウォブロトが苦行に出てからの名前)が、いくら不敗(最後は戦死してしまいますが)とは言え、そしていくら自分の過去の選択も遠因の一つとなっているからとは言え、老体に鞭打ってブロトユドで戦うところに感銘を受けます。そしてそれは今回の物語の更に更に後のことです。パンドウォ兄弟の更に息子たち(今回のワヤンの話のもうひと世代後)も戦いに出る、つまりビスモ=デウォブロトにとっては異母弟の孫世代とひ孫世代が戦場であいまみえるのです。この辺の一連のストーリーを貫く「カルマ」を随所に感じるところでもあります。

この日から配役が変わり、私はクノンとルバブを兼任することになりました。クノンとルバブの兼任はある程度の人数(10人以上)が揃っている演奏としてはとても珍しい配役だと思います。今回の上演ではルバブを弾いていない部分がおそらく2/3以上はあります(そもそも、スルプガンとサンパ、それからスンドンとオドオドは弾きませんので)から、実際のところ手はかなりあいていまして、仕事量としてはそれでちょうど良いかもしれません。(AS)